梨 根圏制御栽培法 アクアタッチシステム施工例

平成29年12月末竣工          千葉県市原市町田

栃木県農業試験場果樹研究室で開発された盛土式根圏制御栽培法が
千葉県市原市に導入されました。
生産者はこの栽培法に興味を持ってから
栃木県農業試験場を訪問したり千葉県の旭市ですでに導入済みの園地を
見学させてもらったりかなり勉強されていました。
この事業のかん水システムには国の補助金がつけられました。
(果樹経営支援対策事業)この計画から施工まで
(アクアタッチシステム設置、養液かん水設備設置)
をサンホープ・アクアがお手伝いしました。

全体面積は20m×100mの2000㎡で盛土数=梨の苗木が320本です。
品種は幸水、あきづき、秋麗、なるみで全体を4ブロックに分けました。
水源は圃場隅に新設井戸を掘削しポンプを設置しました。
この地区は深い井戸を掘ると自噴します。

なしの盛土式根圏制御栽培法が導入される背景は以下のような事情があります。
1 既設園の木が老化してきており収量が年々少なくなっている。
改植しても元の収量が上がるまでには十年程度かかってしまう。

2 白紋羽病等の土壌病害が出てきており改植しても枯れるリスクが大きい。

3 盛り土式根圏制御栽培法であれば植えつけてから
 3年程度でほぼ成園と同等の収量が見込める。

4 仕立て方が独特で作業効率が良い。

盛土式根圏制御梨植栽状況

システムの特徴

盛土の下にはビニールシート、遮根シートが敷いてあります。
梨の根が盛土内に制限されるため栄養成長から生殖成長に移行し
短い時間で花が咲き実がなるという原理です。
盛土は地面からの水分の供給はありません。
また雨の影響を受けないようにシートで包まれています。
したがってかん水設備は必需品です。
かん水は点滴方式です。
ポタポタと水滴が落ちるドリッパーとドリップペグを使用します。
肥料は盛り土内に元肥を混入させていますが、
液肥混入器ドサトロンを使用して
多頻度少量かん水同時施肥が行えるようにしています。

 

盛土式根圏制御栽培法の植え付け状況

培地は赤玉土とバーク堆肥を混ぜたものを使用
型枠を使用して培地の突き固め整形作業
培地の整形後型枠を外した状況
苗木間隔 2m

盛土式根圏制御栽培法の植え付け状況

給水用のポリパイプは棚上配管とし
掘削等の作業のない方式としました。
これにより配管作業が大幅に省力化されます。
またパイプは高温になりにくい白色ポリパイプを使用しました。
パイプ自体が目立つこともあり選定作業時に傷つけることも少なくなります。
ドリッパーは3.8リットル/時のものを各苗木に2ケ取り付けました。
ドリッパーからの4分岐ドリップペグも白色ポリチューブタイプで
計8ヶ所からポタポタと水滴が落ちます。
配管完了時の状況です。
この上に雨の影響を受けないようにシートを被せます。
これにより水分の供給はドリッパーからの供給のみとなります。

液肥混入器ドサトロン設置状況

液肥混入器ドサトロンDR6GLを使用しました。
蛇口、フィルター、バルブ、電磁弁、逆止弁、圧力計などを設置しました。
できるだけコンパクトにまとめて場所をとらないようにしています。
架台はアルミパイプを使用して耐久性と使いやすさを考慮しました。
液肥タンク100リットルをユニットの下に置き
前に引き出すことができるような架台構造としました。

アクアタッチコントローラー

カラーのタッチパネルを使用しています。
今回のかん水の制御方式は積算日射量によるかん水制御としました。
設定積算日射量に達すると自動的にかん水が始まります。
そこで積算値を0に戻し日射量の積算が再度始まります。
梨苗の盛土にはEC値、土壌含水率、地温が測れるセンサーも設置しました。
弊社としても根圏制御は初めての現場なので
いろいろDATAを取ることを考え上記センサーを設置しました。
DATAはUSBメモリーで取り出し可能です。

外部リンク

東京都農林水産振興財団
 梨の根域制限技術マニュアル (果樹)

栃木県農業試験場
 果樹の盛土式根圏制御栽培法

石川県 農林水産部農林総合研究センター農業試験場
 北陸地域における「水稲+果樹複合経営」のための果樹新技術

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