天然素材のフルボ酸は圃場の「土力」を活性化させ植物の育成を助けます。
また肥料などと一緒に使う事でさら効果的に作用します。
フルボ酸の魅力をご紹介いたします。
フルボ酸とは
フルボ酸は微生物により分解され堆積した土壌中の腐植物質中のフミン酸に微量含まれ、通常は0.02%と言われています。
フルボ酸は昔からある成分で、特に森林などの土壌に広くあります。
植物や動物が命を終え土に帰る過程で、微生物の働きにより分解・発酵をなんども繰り返し最終的に出来た最終生成物(腐植酸)から抽出された物質です。
フルボ酸は、こうした何百年という腐植連鎖によって生まれた最終有機物です。
腐植土壌に存在し、動植物を大きく育てる成長ホルモンのような働きをしてくれます。
フルボ酸の発見
米国ユタ州中央部では、野生の動物がケガや病気をすると、ある森に入ると伝われていました。
ある日、インディアンは「真っ黒い地層から流れ出る水」を飲んでいる動物を目にしました。
みるみる元気になる動物の姿を見て、「水」に秘密があると考えられ、数百年前からインディアンが「神聖なる奇跡の水」として利用してきました。
これがフルボ酸だと分かったのは1820年代。 フミン酸(腐植土中)の中にある事をドイツの学者が発見しました。
フルボ酸ってどこにあるの?
フルボ酸は微生物により分解され堆積した土壌中の腐植物質の中のフミン酸に含まれます。
腐植物質フミン酸は腐植土層に多く含まれています。
腐植土
土壌微生物の活動により動植物遺体が分解・変質した物質の総称である。
広義には単に土壌有機物としてのそれを指し、狭義には腐植化作用と呼ばれる 分解・重合を繰り返し経て生成された、暗褐色でコロイド状の 無定形高分子化合物群(腐植物質)を指す。
地盤及び建築の観点から説明すると、腐植土は、大きな川や湖の水性植物などの 有機物が分解して土壌と混ざり合ってできた暗褐色の土のことで、土質分類上は、 有機土質に区別される。農学などでは腐植を20%以上含む土壌と定義される。
(Wikipediaより)
腐植土層
腐植土層は腐食土がある一定の地層になっている部分を言います。
さらに腐植土層ではバクテリアなどの微生物がたくさん活動する事によって枯れ葉や枯れ枝あるいは昆虫の死骸などの有機物質をどんどん分解していきます。
この腐植土層は森林だけでなく、特に沼地や湿地帯において、数百から数万年という途方もない年月をかけて堆積されて地層となっていきます。
フミン酸(フルボ酸)が多数存在
フミン酸(フルボ酸)は数百から数万年かけて自然界で生成されるため古い地層で発見されます。
特に古代の池などがあった場所が地殻変動や自然災害のため埋められ腐植土層になった場所に多く見受けられます。
ごくたまに同じ腐植土層からマンモスなどの化石も発見される場合あります。 このような地層で微生物の働きより長い年月をかけて フミン酸(フルボ酸)が生成されます。
腐植土って?
よく聞かれる質問に腐植土と腐葉土はどこが違うの? とあります。文献から引用すると…
つまり肥沃な土壌と思って違いないと思います。
腐植土層に含まれるフミン酸やフルボ酸は植物の育成に大切な資材だといえるでしょう。
肥料との比較
定義
- 【肥料】肥料取締法(昭和二十五年五月一日法律第百二十七号)
- (定義)<抜粋>
- (第二条 この法律において「肥料」とは、植物の栄養に供すること
- (又は植物の栽培に資するため土じように化学的変化をもたらすことを目的として土地にほどこされる物及び植物の栄養に供することを目的として植物にほどこされる物をいう。
- (2 この法律において「特殊肥料」とは、農林水産大臣の指定する米ぬか、たい肥その他の肥料をいい、「普通肥料」とは、特殊肥料以外の肥料をいう。
- 【土壌改良資材】地力増進法(昭和五十九年五月十八日法律第三十四号)
- (土壌改良資材の表示の基準)<抜粋>
- 第十一条 農林水産大臣は、植物の栽培に資するため土壌の性質に変化をもたらすことを目的として土地に施される物(肥料取締法(昭和二十五年法律第百二十七号)
- 第二条第一項に規定する肥料にあつては、植物の栄養に供すること又は植物の栽培に資するため土壌に化学的変化をもたらすことと併せて土壌に化学的変化以外の変化をもたらすことを目的として土地に施される物に限る。
土壌改良剤は肥料?
土壌改良剤は肥料なのか?と疑問に思うかもしれません…
実際に有機肥料やリン酸・カリなどは一緒に「すき込み」する場合があります。
とありますので、土壌改良剤も広義での肥料と言っても良いと考えられます。
土壌改良剤としての腐食酸資材
腐植酸資材(フミン酸)はニトロフミン酸という成分名で、土壌改良剤として多く使われています。
古くは昭和30年後半からから使われています。
腐植酸資材の種類
ニトロフミン酸(再生フミン酸) | フルボ酸 |
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石炭や亜炭を硝酸や硫酸で酸化分解して精製し、それに軽焼マグネシウムなどの苦土源で中和反応をさせ、造粒、乾燥した肥料です。 | フルボ酸は微生物により分解され堆積した土壌中の腐植物質の中のフミン酸に含まれ、長い年月をかけて作られます。 |
ニトロフミン酸の効果 | フルボ酸の効果 |
---|---|
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|
堆肥の中にある腐植酸
水分(%) | 全窒素(%) | 全リン酸(%) | 全加里(%) | 粗灰分(%) | 腐植酸(%) | |
---|---|---|---|---|---|---|
最高 | 70.8 | 3.24 | 7.08 | 4.87 | 41.08 | 3.9 |
最低 | 8.6 | 0.21 | 0.04 | 0.02 | 3.68 | 0.9 |
平均 | 49.9 | 0.78 | 0.73 | 0.82 | 19.9 | 1.84 |
農林水産省の「有機質調査成績集1969」によりますと、堆肥1tの腐食酸含有率は平均して1.84%となっております。
堆肥1t(1000kg)に腐植酸が1.84%、つまり 1t × 1.84% = 0.018t = 18kgの腐食酸が入っていることになります。
フルボ酸の作用
- ミネラル(重金属)を吸着し、吸収・排出する働きがあります。(イオン交換)
- 動物の体内では合成できず、腐植酸にある物質です。
- ミネラルバランスを最適化し、適切な状態に保ちます。
- 強力なキレート化。
イオン交換
イオン交換作用は鉄分などがある場合には鉄分から鉄イオンに変換させ、水中の鉄イオンとくっつき、フルボ酸鉄イオンとして存在させることができます。
つまり吸収・排出しやすい成分へ交換します。
吸収しやすい成分へ交換 →
ミネラルバランスの最適化
フルボ酸は、強力なキレート作用があります。
必要なものは吸収し、不要なものは排除することでミネラルバランスを調整することができます。
キレート化
非金属と金属の原子が結合した構造を持つ化合物(錯体)のひとつで、原子の立体構造の隙間に金属原子を挟みこむ形から、ギリシャ語で「蟹のハサミ」にちなんで名づけられました。
吸収されにくい物質を包みこんで吸収されやすい形に、また有害物質を排出されやすい形にする働きをすることです。
キレート化
キレート化を簡単に説明すると…
簡単に説明すると、「小さく包み込んで吸収しやすくする」感じになります。
例えば血液中のヘモグロビンは酸素を運びます。この働きと同じです。 このキレート化効果により、吸収されにくい成分を吸収されやすい形に変えて植物に届ける事ができます。
つまり肥料をより良い状態で植物に届けさらに植物に吸収されやすくなります。
圃場への散布
存圃場へ散布した時は、土中に固定している肥料分をキレート効果によりバランスを整えます。
例えば、硝酸態窒素を多く含む土壌に散布した場合は… 【硝酸態窒素を捕まえてキレート化 ・・・ イオン交換し吸収しやすい成分にします】
農業での散布量と効果
液体
フルボ酸(液)は液肥混入器などを使い、1,000倍に薄めて散布します。
散布量は10a当たり1Lを1,000倍に薄めて、約10日間隔で圃場に散布し、3~4回散布します。
粒
フルボ酸(粒)は1反当たり40kg~100kgを散布します。
腐植酸100%のフルボ酸(粒)なら15kg1袋で堆肥1tと同じ効果が得られます。
効果
- 農薬・消毒材に混ぜる事により、キレート化されしっかり植物に成分が吸収されるようになります。
- 液肥や活力活性剤などに添加する事により、植物に対して、その資材を使う目的である効果がはっきりし、植物の管理がしやすくなります。
- フルボ酸(液)がいろいろな資材と一緒に植物に吸収される事により、植物の免疫力を高める効果があります。
- フルボ酸(液)の効果として、植物の硝酸態窒素の分解を促進させ、窒素過多を低減させます。
- カナケ(金気)水の抑制(液)
- 水中の鉄イオンと結合しフルボ酸鉄となるため吸着しにくくなります。
- 水中のカルシウムイオンとも結合するので吸着しにくくなります。
導入事例 トマト編
ネコブセンチュウ害について、フルボ酸を施肥していない部分を施肥した部分を比べてみます。
フルボ酸を施肥していない部分を施肥した部分では、明らかにセンチュウの数に違いがでました。
お使い頂いたイチゴ農家様からもご好評を頂いております。
採掘の様子
今回ご紹介するフルボ酸はカナディアンロッキーの天然腐葉土から産出される天然フルボ酸です。
カナダの寒冷な気候の中、堆積した有機物はすぐに分解されることなく、ゆっくりと複雑な炭化過程を経ていきます。
この腐植地層からの採掘鉱物は、地力そのものとも言えるフルボ酸やフミン酸のかたまりであり、土の力を劇的に高める農業資材としてカナダ・アメリカの農地で資材として広く使われております。
天然由来のフルボ酸は無害です。植物にあげても全く問題ありません。 最近ではお化粧品にも含まれております。
安心してお使いください。
液肥混入器について
液肥混入器「ドサトロン」シリーズなら、水量比例式で電源が無い場所に設置できます。
配管の間に入れるだけで簡単にフルボ酸の混入ができます。
フルボ酸を混入する場合には、先にフルボ酸を10倍に薄めてからドサトロンを100倍(1%)に設定して混入します。
製品案内
当社取扱製品
■ロッキー天然フルボ(液)
2リットル:¥8,800(税込)/5リットル:¥16,500(税込)
葉面散布・養液タンク・灌注
育苗期:1,000倍希釈で2~3回
収穫開始前:1,000倍で2~3回/月
■ロッキー天然フルボ(粒)
15kg:¥5,500(税込) 畑:1反(40~60kg)
施設栽培:1反(50~70kg)
水田:1反(5~15kg)
果樹:1反(40~60kg)
育苗:培養土1リットルあたり2~3kg
製品パンフレット
詳しい製品案内、使用例などを掲載しているパンフレットをご参照ください。
製品のご購入に関するお問い合わせは、弊社までお願いいたします。
》パンフレット(PDF)
備考
- 「ロッキー天然フルボ」は、弊社直販のみのお取り扱いとなります。
- 試供品もご用意しております(数量限定)。
- 商品、試供品の発送の際は、数量・合計金額に応じた送料が別途かかります。
- 詳細はお問い合わせください。