散水施設の自動化に使用する電磁弁の種類と選定について
散水施設の自動運転はコントローラー(制御盤)と電磁弁を使って電気のON、OFFで行うのが一般的です。(乾電池方式については後日掲載予定)
その電磁弁は電源の種類によって以下のようになります。
①AC24V仕様
交流24Vで作動する電磁弁です。外国製の電磁弁は大部分がこのAC24V仕様です。このくらいの電圧であれば間違って裸の電線に触ってしまっても感電することはありません。つまり散水施設のように屋外に配線しても安全でまた水周りに使用するには最適ということになります。
また外国製の電磁弁は自動散水専用として作られているため価格が安いのも魅力です。
電磁弁を多く使う自動散水施設を安く作るにはAC24Vの電磁弁を使うのがコツということになります
②AC100V仕様
交流100Vで作動する電磁弁です。国産のタイムスイッチなどは出力もAC100Vと いうのが大部分ですからセットとして使用するにはお奨めです。電磁弁1ヶまたは2ヶに工業用タイムスイッチ1ヶをセットするのは経済的です。安価なタイムスイッチがあります。
問題は100Vという電圧です。感電事故の恐れがありますので畑の中にケーブルを布設していくような場合はお奨めできません。
タイムスイッチのすぐ近くに電磁弁を設置しまた感電を防ぐために漏電ブレーカーを装備することをお奨めします。
③DC24V仕様
直流DC24V電磁弁です。畑地かんがいなどの自動化はほとんどDC24Vの国産工業用電磁弁を使用していました。施設園芸では今もDC24V電磁弁は多く使われています。
散水専用の外国製AC24V電磁弁と比較するとどうしても割高になります。
安全面ではDC24Vはまったく問題ありません。やはり国産品ですから製品の信頼度は高く絶対これでなくてはダメだという根強いお客さんも多くいます。
社長の意見
外国製の散水専用に作られた電磁弁は世界の市場を相手にしているため製作ロッドがかなり大きいと思われます。したがって価格も安い。この電磁弁を使わない手はないと思います。
世界中のたくさんのメーカー間で競争して鍛えられている製品です。大部分は樹脂製で一見チャチに見えますが実用上問題はありません。
金属製のものよりも軽い、錆びない、農薬肥料に侵されないなどいいこともあります。
意見として
電磁弁を3ヶ以上コントローラーで制御する場合はAC24V電磁弁をお奨めします。
また電源100Vがきていて電磁弁1~2ヶの制御であれば工業用タイムスイッチとセットすることとしてAC100V電磁弁をお奨めします。
電源がきていない場合は乾電池で動くコントローラーと電磁弁のセット型 弊社製品DC1 DC7Eなどをお奨めします。
注意
既設自動散水の改修や修理の場合は必ず使用電磁弁の種類をお確かめ下さい。
一般的に使用されている電磁弁はAC24V、AC100V、DC24Vです。
電磁弁のマグネットコイル部分に必ず電圧が表示されています。