均等に散水するためのスプリンクラーの配置間隔とは?

スプリンクラーやマイクロスプリンクラーで散水する場合均等に散水したいですね。

特にハウス内での散水は露地栽培と違って雨による水分補給がないため散水量の濃淡で作物の生育の差が出てしまいます。
また収穫物の不揃いは選別に時間がかかりまた商品価値が下がってしまい直接収入に影響します。
したがって均等に散水することはとても重要なことです。

スプリンクラーの配置間隔は散水分布の均等度と直接関係します。
できるだけ小さなスプリンクラーを密に配置すれば均等散水に近づきます。しかし経済的ではありません。
経済的に施設を作るにはできるだけスプリンクラーの個数を減らしたいですね。
つまり配置間隔を広げたいのですがその目安が必要となってきます。

そこで配置間隔と均等度を示す指標として均等係数(Cu)というのがあります。
簡単に言うと均等係数は100で均一散水です。オランダの偉い学者クリスチャンセンさんが考えたので頭文字をとってCuです。
決して均等係数が個別であるのではありません。配置間隔とセットです。
このスプリンクラーは均等係数80%以上の均等に散水できるすばらしいスプリンクラーですなんて売り込む営業マンがいたらちょっとおかしいと思ってください。 あくまでも配置間隔何mの時に均等係数いくつという数字が出てくるものです。配置間隔と均等係数はセットです。

基準でいうとCu=75%以上となります。(農林水産省の畑地かんがい設計基準)
ハウスでは80%以上を目安にすべきと思います。

サンホープではスプリンクラー個別のデータを基に均等係数算出ソフトで配置間隔をいろいろ変えてシュミレーションし最適配置を求めています。
スプリンクラーを使用する皆様の簡単な均等散水の目安は一般的な露地散水であればスプリンクラーの配置間隔を散水直径の0.5~0.6倍以内とすればCuは75%以上は確保できるでしょう。

例) ローターマックス 散水直径13m より 13×0.5~0.6=6.5~7.8m

したがって圃場の幅、長さを考えて6~7m程度の配置間隔とすれば均等に散水可能となります。