イチゴハウス ウォーターカーテン散水施工例
概要
- 茨城県常総市
ハンガースプレーセットより散水
ハウス内にさらにハウスを設置する構造となっています。
夜間にはこの内張りカーテンの上にハウス頂部から吊るしたハンガースプレーセットより散水します。
散水された水は2重カーテンの上を流れるときに熱を放出してハウス内を温めます。 地下水の温度は14℃~15℃あります。
夜間20時~朝5時まで連続で散水
ウォーターカーテンは夜間20時~朝5時まで連続で散水します。
ポンプのオン、オフはタイマーを使用して自動ですが、夜間温度を予想しながら散水の必要な時だけ運転しています。
マイクロスプリンクラーの水量
同時に7棟の散水を行うため、井戸とポンプの能力に合わせてマイクロスプリンクラーの水量を決定しました。
使用マイクロスプリンクラーはDN881Cの緑ノズル 水量は1.7リットル/分です。取り付け間隔は4mです。
全体の取り付け個数99ヶより毎分約170リットルの水量が散水されます。20時~5時まで9時間の散水で必要な水量は91.8m3となります。
イチゴハウスは水田地帯にあり、冬季はどこも水を使わないので十分な地下水があるそうです。
用水路に排水
散水された水は2重ハウスのサイドの溝に集められてそこからハウス妻面まで流れ、排水パイプで用水路に排水されます。
サイドの溝は勾配を取って掘りそこにビニールを敷いただけで安上がりにできます。
また1棟当たりに散水される水量は平均24リットル/分で水道の蛇口1ヵ所程度の水量です。
両サイドに流れるので排水する水量は12リットル/分となり小さな溝で十分排水可能です。
日光を取り入れ
内張りのカーテンは昼間温度が上がってきたら巻き上げて日光を取り入れます。
一重目のハウスのビニールの内側に散水の水滴が残ると湿度が上がり、カビや病気の発生が心配されます。
マイクロスプリンクラーの位置はもう少し下にしてスプリンクラー間隔を狭くしたほうがいいか検討中、とのことでした。
暖房
暖房はウォーターカーテンとガス暖房(ハウスを締め切るため光合成に必要な炭酸ガスが不足する。それを補うためのガス燃焼させる。)の併用としています。
これで十分8℃温度を確保しています。 昨年使用した燃料量の約1/3となっています。
イチゴハウスの全景
イチゴハウスの全景です。
ある程度の温度のある地下水があれば十分に使える技術です。
施設費も安上がりで、スプリンクラーを付け替えてウォーターカーテンだけでなく、頭上散水設備としても利用可能です。