バラポット苗自動かん水、液肥かん水システム

概要

  • 茨城県稲敷町

ばらのポット苗への自動かん水と液肥自動供給をAC6Sコントローラー、電磁弁、液肥混入器ドサトロンを使用して行っています。
これにより今までパートさんが付きっきりで行っていた手かん水作業が自動化できました。

液肥の供給まで自動化

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茨城県稲敷町のバラポット苗生産者にかん水自動化システムと液肥自動混入システムをご採用いただきました。
夏場は朝から晩まで一日中水くれしていたのが自動かん水だけでなく液肥の供給まで自動化されました。
設備にかけた費用は数年でもとは取れるでしょうとのことでした。

ポットの間にポリエチレンパイプを転がし配管しそこに4分岐の部品をつけ、チューブでポット一鉢毎にペンタイプドリッパーを設置しました。

 

ドサトロンDR8を2台直列で使用

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液肥混入器ドサトロンDR8を2台直列で使用しています。混ぜると沈殿してしまう成分を含む肥料を使用するためです。

タンクは醤油のタンクをリサイクル使用しました。ほうろう引きの立派なタンクです。 液肥、水の切り替えも電磁弁を使用して自動で切り替えています。

AC6Sコントローラーを2台使用して、かなり高度なプログラムを使いこなしています。 AC6Sは少々とっつきにくいところがありますがその機能は盛りだくさんです。 バラの接木の養生に朝10時から夕方4時まで10分おきに30秒のミスト散水など末端のラインを切り替えて行っています。

通常水くれは生産労力の3割と言われています。 これを自動化できればコストの大幅削減が可能です。 ご採用いただいた生産者は規模が大きいだけに浮いた労力を他にまわして品質の良いバラのポット苗の生産を目指しています。

液肥混入器廻りはサンホープ・アクアが現場に合わせて施工、設置しました。

 

6チャンネルの自動散水コントローラー

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6チャンネルの自動散水コントローラーAC6Sです。
一日4回のかん水をそれぞれチャンネル毎に独立してプログラム可能です。

圃場に設置した電磁弁まで制御ケーブルを布設します。制御ケーブルの切り売りも行っています。
通常CVVケーブ1.25を使用します。
凍結予防のため電磁弁とメンテバルブは保温材でカバーしています。

 

使いやすさを追求

写真写真電磁弁から出て横引きしたヘッダー管はプレハブジョイントで簡単に取り外し可能としています。
これによってポットの入れ替え時期にヘッダー管が邪魔になることはありません。
随所に工夫がなされて使いやすさを追求しています。
ポットの置き方もかん水システムにあわせました。

 

ペン型ドリッパー

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4分岐の部品をポリエチレンパイプに穴を開けそこに取り付け、そこからチューブで一鉢毎にペン型ドリッパーを設置しています。

パイプラインの根元にはつまりを防ぐディスクフィルターを取り付けていますが、それでもたまに目詰まりを起こすものも出てきます。 圃場を見守っていると水切れのポットはすぐわかるのでドリッパーを掃除しています。 チューブから引き抜いて洗うだけです。

 

生育ステージにあわせていろいろな散水方法

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ハウスの中の散水はローターマックス散水やミストによる接木苗への散水など生育ステージにあわせていろいろな散水方法がとられています。
頭上散水の部分もあります。
みなタイマーを使用して自動化しています。

ほとんどの作業は生産者が御自分で行っています。
ほんとうに器用と感心しています。