イチジク ポット栽培でのドリップかん水/アクアタッチ

写真

概要

運営者の種別など

栽培試験場

圃場や栽培形態

ポット栽培(イチジク)
ガラスハウス

場所

千葉県市原市

施工時期

2019年5月

施工方法

かん水設備の施工は当社へご依頼

施工内容

導入の目的

イチジク養液栽培での各種試験のため。

主な構成など

第1期工事として、ハウス1棟に45鉢×2列のポットを設置。
日射センサーによるコントローラーおよび液肥混入ユニットを導入。
ポリパイプのころがし配管で、ボタンドリッパー(ドリップペグ4分岐)による点滴かん水。

主な使用部材

  • ポリエチレンパイプ(白、外径20mm)【AK-WPE20100】
  • ポリエチレンパイプ用、樹脂継手(エルボ、異径ソケット等)【各種】
  • ボタンドリッパー(スーパーティフ、約8リットル/時)【PL-STND8.0】
  • チューブ付マルチアダプター4分岐(白)【PL-MA4W60TTW】
  • ドサトロン(液肥混入器)【DR06GL】
  • アクアタッチ・システム【要お問い合わせ】

要所の写真と解説

(1)架台

写真1
直管パイプ、ハウス用金属部材を使って、ポットの設置や誘引のベースとなる架台が設置されました。


(2)液肥混入ユニット

写真2
2液の混入ができるよう、ドサトロンを直列で2台組み込んでいます。
ユニットの架台は、組立・調整が容易なアルミフレームを使う場合がほとんどです。


(3)コントローラー

写真3
当社オリジナルのアクアタッチ・システムに日射センサーを組み合わせ、設定した積算値に達するとかん水(水/液肥)が実行されるようにセットされています。
タイマーでのサイクルかん水も併用可能で、バルブ動作の履歴データの抽出も容易です。


(4)ボタンドリッパーによる定量かん水

写真4
ポリパイプに取付けられたボタンドリッパー(スーパーティフ:7.8リットル/時)は、ストッパーおよび圧力補正機能が内蔵されていて、配置場所によるバラツキや水圧変動による影響を受けにくく、一定の水量で点滴かん水をおこなえます。
これに4分岐のチューブ付きドリップペグを組み合わせることで、水・液肥を狙った場所にスポットで入れることができます。


(5)穴あけパンチによる取付け

写真5
ポリエチレンパイプを使った配管では、取り出し部分の部材の取付けも簡単です。
スーパーティフの取付けでは、専用のトリガータイプの穴あけパンチ(替刃:黄色)を使うことで、電動ドリルなどよりも施工時の作業負担を軽減できます。


(6)完成写真

写真6
ポリパイプを使った配管は、ねじ込み式の樹脂継手を中心に構成するため、接着を必要とする塩ビパイプでの配管よりも容易で、調整もしやすいです。
また、チューブ付きマルチアダプター、ドリップペグを使っているので、並べたポットと位置関係が少し変わっても、チューブの届く範囲で融通が効きます。


追加工事(2019年7月)

概要

アクアタッチ・システムの空きチャンネルを使って、LED補光による生育試験ができるように、設備とプログラムの調整を行いました。


(1)LED照明・架台

写真(LED照明・架台)
ユニット架台でも使用しているアルミフレームを使い、高さの調整などがしやすい構成となっています。
LEDは2列構成で、アクアタッチ・システムで制御されており、「日射量が一定以下になると点灯」「タイマー設定による定時点灯」などの管理が可能となっています。


(2)果実の成長

写真(果実)
イチジクは「無花果」とも書くように、実の内側に花がつくので外側から見られないという、面白い特徴をもった植物です。
2020年6月下旬に生育状況を撮影させていただきました。